お米とキレイの関係。

お米の栄養を丸ごといただく方法とは?

2013/07/16

古くから日本人の食卓や暮らしに欠かせないお米。

今回は「食」「健康」「美容」などの各分野の専門家である女性6人に、お米とそのパワーにまつわるお話を伺いました。

第三回 料理教室主宰 秋山直美さん

秋山さんは「クッキングコミュニケーター」として、料理教室を主宰されていますが、どのような内容の料理教室をされているのですか?

私は、料理を共通言語として、コミュニケーションを図りたいと思っています。たとえば、私の大切なコンテンツの一つである「飾り巻き寿司」は、お寿司の具材で図柄をつくります。お子さんの誕生日に好きなキャラクターをつくったり、季節の花やハートの図柄で思いを表現したり。料理にメッセージを込めています。料理教室では、お料理のレシピではなく、「気持ちを伝えるための料理」をお教えしています。いきなり、料理に取りかかるのではなく「どうして?」「誰のために?」をお話ししてから教室を始めるのもそのためです。また、子どもと一緒に参加する教室では、子どもたちが好きな“パンをこねる”作業を楽しみつつ、発酵時間を利用して、贈る相手に手紙を書いてもらうイベントを行ったこともあります。「クッキングコミュニケーター」という言葉には、伝えたい気持ちを料理にのせて届けるお手伝いをしたいという思いが込められています。

秋山さんは元マスコミ系の企業にお勤めだったと伺っています。なぜ料理を仕事にしようと思われたのですか? また飾り巻き寿司に出会ったきっかけを教えてください。

もともと料理は趣味でした。友だちに喜んでもらえるのがうれしくて、つくり続けるうちに、「教えてほしい」と言われたことから、徐々に仕事になりました。「飾り巻き寿司」をつくるようになったのは、ホームパーティで甘いものが好きではない友人に、お寿司でつくったケーキをプレゼントしたことがきっかけです。パーティーなどで一番歓声があがるのはケーキが登場する時です。ケーキは、おめでたい雰囲気や祝福の気持ちを端的に表現しやすいメニューだと思います。ですから、そのケーキの代わりの料理として、お寿司ケーキをつくりました。その時、友人にとても喜んでもらえたこともあって、お寿司についての情報を集めていた時に知ったのが、飾り巻き寿司のインストラクターの存在でした。主宰は「東京すしアカデミー」という学校です。“お米を楽しむ、お米の価値を上げたい”という思いに共感し、飾り巻き寿司を学ぶことにしたのです。今では、紙に描けるものであれば、何でも巻き寿司で表現できるようになりました。

「飾り巻き寿司」だけでなく、京の米老舗「八代目儀兵衛」のブレンド米にあうレシピの監修をされたり、お米にまつわるお仕事をいろいろとされていますね。おいしいお米を炊くためのコツを教えてください。

お米研ぎのポイントは、ボウルに貯めておいた水を一気にお米に注ぎ込み、すぐにその水を捨てることです。お米は1分間に10%の水を吸い込みます。一気に水を注がないと、一度取れた表面のぬかをもう一度吸い込んでしまいます。ですから、水道の蛇口からではなく、ため水使って、なるべく一気に水を流し込み、手早く水を流してしまうことが大切なのです。

そして、間違いが多いのが研ぎ方です。昔は米にぬかがたくさんついていたため、手のはらでジャ、ジャと擦り合わせるように研いでいました。でも最近は精米機能が上がり、ぬかはあまりついていません。研ぐというよりは、かき混ぜるくらいで充分です。3回から多くても5回ほど水を換えて、かき混ぜ洗ってください。強く研ぎすぎるとお米の表面が傷ついてしまい、味に雑味が混ざったり、粒が割れてしまう原因になります。また、お米を洗う水はなるべく冷たいものを使用してください。温度が高いとでんぷん質が溶け出し、炊き上がりがベタついてしまうことがあります。

お米にお水を含ませる方法には、「ざるあげ」と「浸水」があります。両方ともまんべんなく吸水させるために行う方法です。「ざるあげ」は、お米の表面が張った、歯ごたえを感じる仕上がりになり、「浸水」は、ふっくらもちもちの仕上がりになります。炊き込みごはんやお寿司など、べたつかない方がおいしいメニューの場合は「ざるあげ」を、その他は「浸水」にするなど、調理法によって選ぶと良いですね。

水加減は好みもありますが、通常お米の重量の1.2〜1.3倍が適量だといわれています。しかし、新米と古米では水分量が3%ほど違うため、新米の季節である9〜12月は水の量をお米に対して3%ほど少なくして、古米の季節である6〜8月は3%ほど多く(※)するとよいといわれています。(※例:180ccのお米の場合 180cc×3%=5.4cc)

お鍋で炊く場合も基本の洗い方、水分量は同様です。お鍋で炊いている人からよく耳にする失敗は、ぱさぱさした炊きあがりになってしまうということですが、原因は吸水時間が足りないのだと思います。通常、炊飯器はセットすれば、吸水+炊く+蒸らしを自動的に行ってくれます。しかしお鍋の場合は、それを自分で調整しなくてはなりません。まず冬なら1時間くらい、夏場は30分くらい吸水すると、ぱさぱさするのを防ぐことができます。次に、強火で一気に沸騰させます。ゆっくり温度を上げるとでんぷん質が流れ出し、べたつくためです。沸騰したら、あとはなるべく弱火で15分。最後に10秒ほど強火にし、お鍋の中でパチパチ鳴かせると余分な水分を飛ばすことができます。その後10〜15分ほど蒸らせば、おいしいお米が炊きあがると思いますよ。