手仕事カレンダー

vol.2 塩糀&米酢で手軽に作りおき。
春キャベツを堪能できる、
吉田愛さんの『和風ザワークラウト』

2023/04/13

vol.2 塩糀&米酢で手軽に作りおき。春キャベツを堪能できる、吉田愛さんの『和風ザワークラウト』
vol.2 塩糀&米酢で手軽に作りおき。春キャベツを堪能できる、吉田愛さんの『和風ザワークラウト』

みずみずしくやわらかで、甘みのある春キャベツ。つい1玉買ったけれど、どうやって使いきろうか……、なんて悩むことはありませんか?

今回は、塩糀と米酢であえれば簡単にできる「和風ザワークラウト」を料理家の吉田 愛(よしだあい)さんに、アレンジレシピとともに教えてもらいます。さらに米酢を使って作る、もうひとつの作りおき「甘酢漬け」についてもお話を伺いました。

塩糀の力で
春キャベツの甘みを
存分に楽しむ

本場のザワークラウトは、キャベツを塩で漬け込んで乳酸発酵させますが、吉田さんが紹介してくれたのは、塩糀と米酢を使って即席で作れるタイプです。

「乳酸発酵のものよりも酸味がやわらかなので、そのままでも食べやすいんですよ。塩糀を加えることで春キャベツの甘みがさらに引き立ちますし、まろやかなうまみも生まれます」

思い立ったら手軽に作りおきできるだけでなく、キャベツのかさがぐっと減るのもいいところ。「量をたくさん食べられますし、まるごとのキャベツを手に入れたときにも消費しやすくて、おすすめですよ」

「和風ザワークラウト」を
おいしく仕上げるには

30分もおけばしんなりとして食べられますが、一晩おくことをおすすめしているそう。
「米酢は加熱せずに加えるので、作った直後は酢のツンとした酸味がどうしても立ちやすくなります。その酸味も一晩おくと落ち着き、全体の味のなじみもよくなるんです」

食べごろのものは、絶妙な酸味とうまみで箸がどんどん進みます。余分な水気が抜けているので、キャベツのほどよい歯ごたえも楽しめます。
「赤唐辛子の辛みは味をひきしめてくれます。キャラウェイシードやローリエを入れると、より本格的な味わいになりますよ」

「和風ザワークラウト」のレシピ

  • [材料](作りやすい分量)
    春キャベツ1/2個(500g)
    小さじ1弱
    (A)塩糀・米酢各大さじ3
    赤唐辛子(へたと種を除く)1本分
  • [作り方]

    1.キャベツはせん切りにする。ボウルに入れて塩をふってよくもみ、10分ほどおいてから水気をギュッとしぼり、水分を捨てる。

    塩でもんでしんなりさせると、春キャベツからたくさんの水気が出る。
    「しっかりしぼると、キャベツ特有の臭みも抜けて、食べやすくなります」

    2.①にAを加えて混ぜ合わせる。

    加熱せずに混ぜ合わせるだけなので、塩糀の酵素も残ったまま。
    「塩糀は魚や肉を漬けるとふっくらとやわらかくなりますし、うまみを足せるので、
    他の料理でもよく使っています」

    3.保存容器に②、赤唐辛子を入れて保存する。

    保存瓶やジッパーつきの保存袋などに入れて、冷蔵で3〜4日ほど保存可能。

使い道いろいろ。
アレンジの幅広さも魅力

「箸休めなどにそのまま食べてもおいしいのですが、いろいろとアレンジができるのも『和風ザワークラウト』の魅力」と吉田さん。

「塩糀や米酢を使っているので『和風』とはいうものの、シンプルな味つけだから洋風のアレンジにも向きます。サラダやスープにはもちろん、卵を混ぜてオムレツにしたり、サンドイッチの具にしたりしてもぴったりです。作りおきしておくと便利で、あっという間に食べきれます」

実際に「和風ザワークラウト」を使ったホットサンドイッチを作ってくれた吉田さん。加熱することで、キャベツの甘みとうまみがさらに凝縮して感じられ、たまらないおいしさです。「『和風ザワークラウト』のやさしい酸味も、サンドイッチによく合うんです。キャベツの汁気をしっかりきってから挟んでくださいね」

キャベツがぎっしりと挟まって、食べごたえもうれしい「和風ザワークラウトとハムのホットサンド」。

[材料と作り方(一人分)]①食パン(8枚切り)1枚の片面にマヨネーズ大さじ1、からし小さじ1/2を混ぜて塗り、
もう1枚にピザ用チーズ30g、ハム2枚、「和風ザワークラウト」60gの順でのせ、挟む。
②フライパンを中弱火にかけ、バター5gをとかしてパンの片面をこんがりと焼き、
さらにバター5gをとかしてパンの上下を返し、もう片面もこんがりと焼く。
途中、木べらなどでパンを押さえながら焼くとよい。

旬の野菜のおいしさを引き出す「甘酢漬け」

作りおきとして、吉田さんがよく作るものとしてもうひとつ挙げてくれたのが、旬の野菜を用いた「甘酢漬け」です。

「おひたしにするよりも日持ちがしますし、新しょうがやごぼう、菊の花など一部の野菜はきれいな色をキープできる利点も。冷蔵庫にあると、副菜が1品増えて助かります」

甘酢の配合も、酸味がキツくならないように、酢を少なめにするのが好みだそう。「水1/2カップに対し、酢大さじ4、砂糖大さじ3、塩小さじ1/4を基本にしています」

野菜の味わいに合わせて、風味やうまみを足してあげるとおいしさが引き立つ、と吉田さん。「かぶや大根など、淡泊な味の野菜にはうまみを加えて風味を補い、味に変化をつけています。そのほか、唐辛子を加えたり、春の時季は桜の塩漬けを足してみたりして、自分好みにアレンジするのも楽しいですね」

この日は、スナップえんどうに赤唐辛子の小口切りで辛みを(左)、
かぶに昆布でうまみを(右)加えた2つの甘酢漬けを。
酸味がやわらかく、野菜の持ち味を引き立てるので、サラダ感覚でモリモリ食べられるのがうれしい。

『甘酢漬け』と『和風ザワークラウト』では、使う米酢の種類を使いわけているそう。

「『甘酢漬け』のように酢を加熱して使うものは、一般的な米酢を使っています。一方、『和風ザワークラウト』のように加熱しないで生のまま加える場合には、京都・村山造酢の「千鳥酢」を使っています」

「千鳥酢」は米と酒粕を使い、昔ながらの製法で作られた、京都では昔から料亭の味に欠かせない、上品な味わいの米酢。「風味のよさと、煮きらなくてもかどのない、まろやかな酸味が魅力です」

左のような一般的な米酢と、右の「千鳥酢」を料理によって使いわけています。

吉田 愛(よしだ・あい)さん

料理家・唎酒師

吉田 愛(よしだ・あい)さん

料理家・唎酒師

吉田 愛(よしだ・あい)さん

料理家のアシスタントを経て、東京と京都の日本料理店で和食を学び、独立。和食を中心としたレシピを紹介し、雑誌や書籍、テレビなどで活躍。日本酒好きで、お酒と料理のペアリングの提案や、酒蔵とのイベントなども行う。著書に『“だし”を使わなくてもおいしい煮もの』(主婦と生活社)など。
https://www.instagram.com/ai2ueo/

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