菜月の発酵ラブレター♡

Vol.1 新大陸発見!くらいの感動 ―私が発酵に目覚めた理由

2017/12/07

Vol.1  新大陸発見!くらいの感動 ―私が発酵に目覚めた理由
Vol.1  新大陸発見!くらいの感動 ―私が発酵に目覚めた理由

女優・モデルとして活動するかたわら、“発酵マイスター”として発酵食にまつわる活動を精力的に行っている菜月さんの連載がスタート!菜月さんオリジナルの発酵食レシピや発酵の現場レポートから、発酵にまつわる豆知識まで、いろいろ紹介していただきます。

発酵の魅力は「自分で作る楽しさ」を知ること

初めまして!発酵マイスターの菜月です。現在は発酵食のワークショップ「Natsuki’s HaCcOoo Lab」を不定期で開催しているのをはじめ、たくさんの人に発酵の魅力を伝えるためにさまざまな活動を行っています。これから「発酵美食」で、発酵食についての連載コラムを始めることになりました!

私のことを知らない方もいらっしゃると思いますので、初回は自己紹介代わりに、私がなぜ発酵にハマったのかについて書いていきたいと思います。

発酵と出会ったのは、私が体調を崩していたときに友人が「りんご酵母」の作り方を教えてくれたことがきっかけ。瓶の中にりんごと蜂蜜とお水を入れて、1週間くらい置いておいたんです。「そのくらいで本当にりんご酵母なんてできているの?」と思いながら蓋を開けてみると、水分が「シュワ~ッ!」と出てきて、「なんじゃこりゃ!?」と。最初は水だった物が、酵母液となってエネルギッシュに湧き出てきたことに感動しました。同時に、私の心の中からも何かが湧き出たような感じがして。

小さいころ、森の中で友達と遊んでいたときに見た虫の形が本当にきれいで、「神様って、どうしてこんなきれいな形や色の生き物を作ったんだろう」と感動したときと同じ、神秘の世界にふれてしまったような感覚がそのときにあったんです。

それからは発酵していく様がおもしろくて、酵母液の瓶をいっぱい作っていたら、自宅がまるでナウシカの地下室のようになっていきました(笑)。

そして、酵母をたくさん育てていったん満足したころ、「日本発酵文化協会」という所で味噌づくりの講座があると知り、ちょっと勉強したいなと通うようになったのですが、気付けば「発酵マイスター」の資格を取得していました。

すべては好奇心から。
発酵は、「自分で作る」ことでいっそう楽しさが増すところが魅力です。
「楽しい」という直感に従って発酵にのめりこんだら、自然に健康になっていって、体重も落ちて、お肌もきれいになりました。それらは、最後にいただけるご褒美みたいなものです。

忙しいからこそ発酵食で体のリズムをチューニング

発酵をやっていると、人から「丁寧に生きていますね」と言われることがあるんですが、むしろ私は丁寧に生きられないからこそ発酵の力を借りています。日々生きていると、未来のことだったり、仕事のことだったりで頭がいつも忙しい。だから、「ちゃんと人とコミュニケーションがとれているかな」「自分自身ともちゃんとつながっていられてるかな」と思うことがあります。

そんなとき、発酵を通してただただ微生物と向き合うことで、本来の自分の体のリズムみたいなものをチューニングしてもらえるような、そういう役割も発酵にはあると思うんです。忙しいけれど、少しは体調も気にしたいし、癒やしもほしい…。そんな現代人が簡単に取り入れられる発酵食もあるよ、というのを私は伝えていきたい。

また、発酵を通じて「食」そのもののルーツに立ち返ることもできます。

日本ならではの四季を感じながら、「寒くなってきたから味噌を作ろうか」とか、「でも、白味噌はすぐに作れるから、暑くなってからでもいいよね」みたいな。

現代はテクノロジーの発達によって「旬」というものがだんだん失われていっているような気がしていますが、自然に根ざした発酵にふれ、日本の四季や伝統といったものを感じることで、自然の摂理に従って生きている感覚…、「地球に生きてます」っていう感覚が生まれます。何だか、生命力が高まってくるような感じです。

発酵を知ると、それまで見えなかった世界が見えてくる

目に見えない発酵の力に気付き、こういった「見えないもの」とつながることで見える現実を変えていく…これが私たちの本来の姿なんだと思います。それを知ることで、視野がぶわっと広がっていきます。この連載では、私が普段行っている発酵食づくりや、発酵にまつわる活動を紹介していく中で、そのことに気付くきっかけになれたらいいなと思っています。

私が月に1回ほどのペースで開催しているワークショップ「Natsuki’s HaCcOoo Lab」では、発酵を知るだけではなく、日々の楽しみもあわせて見つけてほしいと思っています。

忙しくて疲れている人ほど、ちょっと立ち止まって目の前にある感動を感じてほしい。すると、自然と先に書いたような「ご褒美」もついてくるかもしれません。
何はともあれ、まずは「楽しむ」ことから。

発酵を知ると、それまで見えなかった世界が見えてきます。「新大陸発見!」くらいの感動を、一人でも多くの人と分かち合いたいと思っています。

菜月(なつき)

菜月(なつき)

菜月(なつき)

1981年生まれ。1995年にNHK「中学生日記」で女優デビュー。2000年より名古屋で本格的に芸能活動を開始し、2011年に上京。女優・モデルとして活動しながら、2012年にファスティングマイスターと発酵マイスターの資格を取得。2016年に初の個展「田中菜月発酵展『醸し、醸され~春うらら♡』」を開催、同年よりワークショップ「Natsuki’s HaCcOoo Lab」をスタート。飲食店の発酵メニュー・商品開発なども行っている。

http://beautyflow.sunnyday.jp/

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