発酵を訪ねる
発酵の力で生まれた「米糀ミルク」と
ゴディバの創業100周年を彩る「ショコリキサー」の
おいしい出会い
2026/04/09
発酵を訪ねる
2026/04/09
チョコレート大国ベルギーで誕生した、チョコレートブランドの代名詞ともいえるゴディバは、今年100周年を迎えます。これを記念し、2026年4月3日より「100周年アニバーサリー ストロベリーピスタチオショコリキサー」が新発売。春らしい色合いのショコリキサーのホイップクリームに、マルコメの植物性ミルク「米糀ミルク」が採用されました。
この商品の開発に携わったゴディバ ジャパン株式会社の川上敦史(かわかみあつし)さんに、100周年を記念したショコリキサーの開発エピソードや商品へのこだわりを伺いました。
ゴディバといえばプレミアムな贈り物や、特別な日の贅沢なチョコレートとしてのイメージが強いブランドですが、近年では店頭でフローズンドリンク「ショコリキサー」やアイスクリーム、クレープなどを楽しむ若い人たちの姿をよく見るようになりました。
「ショコリキサーをはじめパフェなども楽しめる『GODIVA café』や、世界初となるベーカリーショップ『ゴディパン』なども展開し、日常的にゴディバが楽しめる業態が少しずつ増えています。長い歴史をもつ高品質なチョコレートブランドというイメージは変わらないまま、いろいろなシーンで、よりたくさんの方にゴディバを楽しんでいただけるよう展開しています」

ショコリキサーの開発に携わるゴディバ ジャパン(株)の川上さん。
ゴディバが日本に上陸したのは1972年。ヨーロッパのように高品質のチョコレートを贈り物にする文化がなかった50年前から、ゴディバ ジャパンでは受け継がれてきた伝統を守りつつ、独自の商品や店舗の開発を手掛けてきました。そのひとつが「和」の食材を取り入れた日本ならではの商品です。
「1972年の日本上陸時に、メモリアルなひと粒として発売した『トリュフ ニッポン』には、サクサクとした食感のライフパフを使用しました。当時から日本ならではの食材とのハーモニーを大切にしつつ、様々な素材とチョコレートの新しい組み合わせにチャレンジしています」
日本上陸50周年を迎えた2022年には、“GODIVAはもっと日本を知りたい。”をテーマに、日本の豊かな食文化や伝統技術を取り入れた新商品を発表。マルコメの糀甘酒を素材に取り入れた「ショコリキサー 糀とホワイトチョコレート」もこの年に発売し、話題になりました。
そして、ゴディバの創業100周年を記念してこの春誕生したのが、フランスの名匠、パティシエ兼アイスクリーム職人のエマニュエル・リオン氏とコラボレーションした「100周年アニバーサリー ストロベリーピスタチオショコリキサー」です。
ストロベリーとピスタチオを使った春らしい色合いのフローズンドリンクに、マルコメの植物性ミルク「米糀ミルク」を使用した淡いピンク色のストロベリーホイップクリームがたっぷり。ボリューミーな見た目ながら、軽やかでなめらかな食感。糀の香りがふわりと広がります。

「米糀ミルク」使用したストロベリーホイップクリームは軽やかで洗練された口あたり。
「リオンさんから提案されたレシピにはライスミルクが使われていました。味わいがすっきりする点に加え、日本の文化から、米由来の素材を取り入れたいというお考えでした。」
リクエストを受けた川上さんがショコリキサーにぴったりな素材として見つけたのが、発売当時から個人的に注目していた「米糀ミルク」だったそうです。
「アーモンドミルクやオーツミルクなど植物性ミルクが流行していたこともあり、以前からドリンクに活かしたいと考えていました。そんななか、リオンさんから米由来のものを使いたいという希望があり、米糀ミルクを飲んだらすごくおいしかったんですよね。発酵食品なので普通のライスミルクよりも味に深みがあり、くせもなく後味もすっきりとしていて、ショコリキサーにぴったりだと思い採用しました」

ショコリキサーのようなスイーツドリンクに、米糀ミルクのような体にいい食材を組み合わせることで「ちょっと体にいいことをしているんじゃないか」というというプラスのイメージも生まれるのでは、と川上さんは語ります。
「じつは抹茶も少し入っているのに気づきましたか? ピスタチオのグリーンの色付けには抹茶を使っていて、隠し味にもなっているんです。ストロベリー、ピスタチオ、米糀ミルクのほか、この一杯でいろいろな味わいが楽しめます。まだショコリキサーを飲んだことがない方もいると思いますが、ショコリキサーが楽しめる店舗は全国に約200店舗あり、身近なショッピングモールにも入っていることが多いので、気軽に楽しんでほしいですね」

ゴディバ ジャパン(株)プロダクトマーケティング本部 アイス&ドリンクカテゴリー部 川上敦史さん

【プロフィール】
エマニュエル・リオン
Emmanuel Ryon
フランスを代表するパティシエ兼アイスクリーム職人。1999年にパティスリーの世界チャンピオンとなり、2000年にはフランスの国家最優秀職人章(MOF)をアイスクリームとソルベ部門で受賞。パリの歴史あるマレ地区に、アイスクリームショップ「Une Glace à Paris」を共同創設、クリエイティブで高品質なアイスクリームを世界に発信している。
――ゴディバ100周年を記念する「ストロベリーピスタチオショコリキサー」において特にこだわったポイントは?
日本で発売される商品ということもあり、お米を使った食材を取り入れたいと考えました。ストロベリーとピスタチオは日本でも人気があり、春らしさが演出できると思い選びました。米糀ミルクの香りが、ストロベリーとピスタチオの組み合わせに深みを与えます。ゴディバの100周年を記念したドリンクにふさわしい、お祝い感のある華やかな味わいと色合いに仕上がりました。
――米由来の材料を使うことについて、どのようにお考えですか?
私にとって、米の味は幼い頃を思い出させてくれるとても懐かしい味。母がよく作ってくれたデザート「リオレ」を思い出します。米は様々な形で使われ、食感や風味を自在に操ることができ、レシピによってはヴィーガン要素を加えることも可能です。私にとって米の風味は、例えば栗のような控えめな味わいです。私はこうした繊細な香りが大好きなのです。
※リオレ…お米のプディングで、フランスの伝統的な家庭のデザート。
――日本の食材や発酵食品にどのような印象をお持ちですか。
発酵させた日本の食材は、レシピにオリジナリティをもたらしてくれるので使うのがとても楽しいです。特に私たちフランスのパティシエにとっては新たな可能性を広げてくれます。家族のために料理を作る際にもよく使います。以前、お客様に酒粕を使ったアイスクリームを振る舞ったところ大変喜んでいただきました。
Anne-Sophie Pic(アンヌ=ソフィー・ピック)シェフと長年一緒に仕事をしていますが、これまでに私たちはデザートに様々な日本の食材をふんだんに取り入れてきました。その風味や食感への可能性を楽しみながら、日々アイスやデザート作りに取り組んでいます。
――今回のコラボレーションを通じて新たに発見したこと、感じたことはありますか。
以前、日本人のパティシエはフランス菓子・料理の影響が強かった印象がありますが、最近では日本の食文化をデザートに取り入れる傾向が強まっているように感じ、素晴らしいことだと思います。

――「100周年アニバーサリーストロベリーピスタチオショコリキサー」の感想は?
まず、ゴディバの100周年を記念するメニューとして素晴らしい組み合わせだと思いました。ストロベリーの甘酸っぱさとピスタチオのバターのような香ばしさ、米糀ミルクの甘味と旨みが相性よく、濃厚な味わいに仕上がっていると思います。特に米糀ミルクを使用したストロベリーホイップクリームは、ストロベリーの酸味と米糀ミルクの甘味が相乗効果となり、そこに爽やかな風味とコクが加わって芳醇な味わいを感じました。
――ストロベリーホイップクリームに使われている「米糀ミルク」について教えてください。
米糀ミルクは、今まで脇役としてあまり脚光を浴びることがなかった伝統的な素材「米糀」で作った発酵性植物ミルクです。米糀ミルクのおいしさの元は、米糀の甘味と旨みに穀物の香ばしさが加わったもの。他の食材の風味を損なわないので、料理の脇役や飲料のベースとして幅広く使うことができます。また、麹菌と米由来の栄養素を持っており、なかでも米糀由来の抗酸化や美肌をサポートする成分が含まれているのが特徴です。また米糀ミルクはアレルゲンを含まないミルク、動物性原料を含まない飲料として、様々な料理で牛乳の代替としても活用できます。
――「米糀ミルク」がショコリキサーの材料に採用されたことについてはどう感じていますか。
ショコリキサーのようなプレミアムチョコレートドリンクに採用されることはとても光栄です。チョコレートドリンクは欧州がメインで様々な種類がありますが、和食にも馴染みのある米糀を主体とした植物性ミルクが採用されたことで、日本の食材が世界に広がるきっかけになればいいなと思います。また、米糀ミルクには、他の食材の風味を相乗させる力があるので、この部分が風味としては評価されたのかなと思います。
――海外のトップシェフが日本の食材、発酵食品に注目しているということについてどう思いますか。
米糀ミルクを発売してから2年経ちますが、まだまだ知らない方が多いかと思います。日本の発酵食材や料理が世界で注目を集めているなか、米糀が既存で使用されている食材類(調味料、漬け材、醸造原料)とは異なり、「植物性ミルク」という新たな形での活用が広がり、用途もさらに広がっています。同じように海外でも発酵食品が和の食材として注目され、特に健康感や機能性への期待が高くなっていると感じています。
――米糀ミルクをどのように楽しんでもらいたいですか。また、今回のショコリキサーのような新たな可能性について期待することはありますか。
米糀ミルクを様々な料理に使用することで料理のバリエーションが増え、風味の違いを楽しんでもらいたいです。今後はおいしさと機能性をさらに追求して、国内市場で認知拡大を目指していきます。世界ではアーモンドミルクやオーツミルク、ココナッツミルク、ソイミルクなど、様々な植物性ミルクが販売され、日本にも多く輸入されています。一方で、日本で生まれ、世界に広く展開されている植物性ミルクはまだ多くありません。日本発の植物性ミルクとして、海外市場にも少しずつ広げていきたいと考えています。
ベルギー・ブリュッセル発祥、ベルギー王室御用達のチョコレートブランド。社名のゴディバは、11世紀の英国の伯爵夫人レディ・ゴディバに由来。2026年に創業100周年を迎えた。