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研究開発の成果

「味噌は血圧を上げる」のウソ
味噌の血圧上昇抑制効果

R&D Results 研究開発の成果

高血圧を防止するため、現在では世界的に塩分の摂取基準が段階的に引き下げられています。中でも日本人は、他国に比べて塩分を多く摂取していると考えられており、1日の摂取基準は、アメリカでは、1日3.8〜5.8gであるのに対し、日本では、男性1日8g、女性は1日7gとされています。

国別の塩分摂取量

国別の塩分摂取量
出典:
かんき出版 『味噌力』 渡邊敦光 著(2012年10月15日2刷 参照)
*Anderson CA 他 J Am Diet Assoc 110:736-745,2010.より作成

塩分そのものの摂取量が多い中国の人々に比べ、日本人の塩分の摂取源は、醤油や味噌だと言われてきました。そのため、血圧を気遣う人々のなかには、みそ汁など、味噌を用いた食品を制約しなくてはいけないのではないかという考えがありました。

味噌、食塩水の血圧抑制効果

※品物・製品・調理方法によりある程度の差があります。

出典:
日本高血圧学会
「さあ、減塩!(減塩委員会から一般のみなさまへ)」
「減塩のコツと塩分の多い食品・料理」より作成

しかし、野菜や具材の栄養も摂りやすいみそ汁の塩分は、1杯で1.5gと決して多くありません。本当に味噌は血圧を上げるのでしょうか?この疑問に答えを出すため、マルコメは、味噌の成分を分析しました。その結果、血圧を下げるペプチドが検出されることがわかり、新規の成分も含まれていることが示唆されました。

出典:
第68回 日本生物工学会大会 (2016年9月28日)
北川学、多田孝清、山田南実、春野玲弥、東隆行、小池祥悟

動物試験 血圧が自然に上がるラットで比較

ヒト試験のグラフ

食塩水と比較し、味噌で血圧上昇を抑制

次に、共立女子大学の協力を得て行った、血圧が自然にあがるラットで試験を実施した結果では、味噌摂取では同じ食塩量を含む食塩水摂取と比べて、血圧上昇を抑制することがわかりました。

出典:

第39回 日本高血圧学会総会 (2016年10月1日)
内川実紗、日比野真帆、平林里美、山崎亜貴、山川称子、上原誉志夫、小池祥悟、北川学、山本哲郎

ヒト試験 初めての長期摂取試験

  • 摂取期間:3ヶ月
  • 摂取量:みそ汁 2杯/日(みそ汁由来の食塩は3.7g)
  • N=18
味噌、食塩水の血圧抑制効果

みそ汁の長期摂取により、血圧は上がりませんでした

その後、16gの味噌を用いたみそ汁を1日2杯ずつ、3カ月飲んでもらう「長期ヒト介入試験」を実施。その結果、一般的なだし入り味噌では血圧を上昇させることはありませんでした。つまり、「1日32gまでの味噌摂取は、血圧を上げることはない」という結論を導き出すことができたのです。

出典:
「薬理と治療」2016年44巻11号 P.1601-1612
長期味噌摂取が血圧および代謝に与える影響
北川学、伊藤公美恵、山田南実、小池祥悟、山本哲郎、上原誉志夫
みそ汁

今後マルコメでは、こうした実験結果を多くの人にお伝えすることで、高血圧など健康を気遣う人にもみそ汁を楽しんでもらう一助になればと考えています。
同時に、引き続き味噌についての研究を進めることで、その働き・効果などを科学的に究明することに努めていきます。

※掲載の内容は2016年12月現在のものです。