手仕事カレンダー

Vol.24江口恵子さんと秋の味覚を楽しむ!
白味噌で作る
「乳製品&グルテンフリーの発酵ホワイトソース」

2026/09/17

Vol.24江口恵子さんと秋の味覚を楽しむ! 白味噌で作る「乳製品&グルテンフリーの発酵ホワイトソース」
Vol.24江口恵子さんと秋の味覚を楽しむ! 白味噌で作る「乳製品&グルテンフリーの発酵ホワイトソース」

人気料理家のみなさんに、季節の食材や発酵食品を使った、とっておきの作りおきや保存食のレシピを伺う「手仕事カレンダー」企画。今回は、秋の味覚と相性抜群の「発酵ホワイトソース」です。

ホワイトソースって好きだけど、食べると重く感じる方も多いのでは? 料理家・フードスタイリストの江口恵子(えぐちけいこ)さんのレシピは、豆乳、白味噌、くず粉、3つの食材のみで作るので、とてもシンプルです。秋の味覚をふんだんにとり入れた楽しみ方も教えてもらいました。

江口さんが定期的に作るという「自家製の米糀甘酒」と、簡単でおいしいアレンジ法も必見です!

ヘルシーで軽やか。20年以上も作り続けるレシピ

料理とインテリアが好きな江口さんは、インテリアスタイリストとしてキャリアをスタートしました。しかし多忙を極めて、体調を崩すように。その時期に見直したのが「食」でした。マクロビオティックを学び始め、油や小麦粉、乳製品などをとらない日々を送ってみたら、体調によい変化が現れたそうです。

豆乳と白味噌、くず粉で作るホワイトソースも、マクロビオティックの考えを実践するなかで出合ったそう。長らく作り続けているのは、体にやさしいのはもちろん、おいしいから。

「バターに小麦粉、牛乳、塩を使った一般的なホワイトソースは、やはり食べると重く感じます。これに比べて、豆乳をベースに白味噌でコクを出し、くず粉でとろみをつけたものを食べると、あまりの軽やかさとおいしさに『このほうがいいんじゃない?』と思いました。作り方も簡単ですし、ダマにもなりませんし、油分を使わないから洗い物もラクなんですよ」

乳製品のようなコクと旨みが加わる、白味噌の力

「シンプルなのにソースがおいしい秘訣は、白味噌にある」と江口さん。

「白味噌を加えることで、チーズのようなコクと旨みが感じられます。それなのに、さっぱりと軽やかな食べ心地がうれしい。これも、短い期間で発酵熟成させた白味噌ならではの味わいだと思います。自然な白い色も保てますしね」

しかも魅力的なのが、冷凍すれば1カ月ほど保存が可能なこと。江口さんにとって、忙しい日の食卓のお守りのような存在だそう。

「子どもが小さいころから、忙しい日には、このホワイトソースで簡単ドリアを作るんです。私にとっては時短料理なのに『ごちそうだ!』と喜んでくれて(笑)。その場で作ってもすぐ使えますし、ストックしても便利ですよ」

クリーミーでやさしい味わい。とろみづけはくず粉で。
「片栗粉のようにどろりとせず、まろやかで上品なとろみがついておすすめです」

「発酵ホワイトソース」のレシピ

  • [材料](作りやすい分量)
    豆乳(成分無調整)250mL
    白味噌40g
    くず粉20g

白味噌は好みのものを使って。くず粉は「本くず粉」を使用。「本くず粉はくずの根のでんぷんですが、一般的な『くず粉』はさつまいもなどのでんぷんが使われています。今回はどちらを使用しても大丈夫」

  • [作り方]

    1.鍋に豆乳を入れてごく弱火にかけて温め、周りがふつふつとしてきたら白味噌を加え、ゴムべらなどで混ぜながらしっかり溶かす。

    豆乳は煮立てると分離するので、火加減はごく弱火で。「白味噌は加熱して、大豆のえぐみを除くほうが
    美味しく仕上がると、白味噌を扱う商店の方に教えてもらいました」と江口さん。

    2.くず粉を同量の水(20mL)でなめらかに溶き、①に加えて、ダマにならないようにしっかりと混ぜる。

    「くず粉は同量の水で溶く」と覚えておくと便利! 作る前に溶き、もうひと混ぜしてから鍋に加えて。

    3.全体がなめらかに混ざり、とろみがついたらでき上がり。

    あっという間に完成! とろりとしつつも、もったりしすぎない質感。好みで塩やこしょうで味をととのえても。

    4.粗熱をとり、保存容器に入れる。冷蔵なら2〜3日、冷凍保存なら3週間〜1カ月を目安に食べきる。

    冷凍保存できるのも魅力。解凍するときは、冷蔵室に入れて自然解凍させる。

「発酵ホワイトソース」のおいしいアレンジ

ドリアやグラタン、クリーム煮、シチューなど、幅広いレシピに活用できる「発酵ホワイトソース」。

「クリーミーなホワイトソースは、かぼちゃやさつまいも、きのこなど、秋の食材とも相性がよいので、活用してみてほしいです。スープにするとソース自体が軽やかなので、軽めでマイルドに仕上がり、食べやすいですよ」

今回作ってくれたのは、「きのことかぼちゃのスープ」。鶏ひき肉とみじん切りにした玉ねぎを炒め、
きのこと角切りにしたかぼちゃを加え、ふたをして弱火で蒸し煮にする。
豆乳(成分無調整)100mL、「発酵ホワイトソース」全量を加え、ひと煮立ちさせればでき上がり。
「塩ではなく、隠し味に梅酢小さじ1/2程度を加えると、奥行きのある味になります」

体が軽くなる、「自家製の米糀甘酒」を作り続けて

江口さんが定期的に作り続けている発酵食の一つに、甘酒があります。

「味噌仕込み教室を長らく開いていて、もともと米糀はなじみのある食材。ほかにも米糀を使って何か作れないか?と、甘酒を作ってみたことがきっかけです。思いのほか簡単だし、体にとり入れると肌や腸の調子がよくなるのを感じて、一年に何度か作るようになりました」

そのまま飲んでもおいしいですが、砂糖の代わりとして料理にも使うそう。

「手軽なのは、酢と油、しょうゆをベースに甘酒を加えたドレッシング。すりおろしたにんじんを加えたり、ごま油とすりごまを加えて中華風にしたり、いろいろなアレンジもできます」

鍋に乾燥米糀200g、炊いたごはん300g、水500mLを入れ、温度設定のできるI Hヒーターで55℃を保ちながら、
6~8時間加熱する。「炊飯器でも作れます。より甘みを感じたいときは、もち米のおかゆを使ってみて」

さらにとっておきの楽しみが、甘酒と季節のフルーツを合わせる食べ方。

「秋には、甘酒と一緒にりんごを軽く煮るのがおすすめ。ほかには、甘酒にレモン汁と豆乳を加えてヨーグルトのようにとろりとさせて、好みのフルーツを加えてもおいしいです。夏なら冷たくしても。ちょっとしたおやつになって、子どもも好きな味ですよ」

秋バージョンの甘酒おやつ。皮ごと薄いいちょう切りにしたりんごと甘酒を、小さな鍋で軽く加熱したもの。

今回は、秋の手仕事としてぴったりの、乳製品&グルテンフリーで軽やかな「発酵ホワイトソース」を紹介しました。夏から秋冬へゆるやかに移ろう食卓に寄り添う、作りやすくて保存もできるホワイトソースを、ぜひお試しください。

江口恵子(えぐちけいこ)さん

料理家・フードスタイリスト

江口恵子(えぐちけいこ)さん

料理家・フードスタイリスト

江口恵子(えぐちけいこ)さん

東京・吉祥寺にて料理教室「ナチュラルフードクッキング」主宰、カフェ&デリ「ORIDO 吉祥寺」(現在予約制)オーナー。インテリアスタイリストとして活躍しながら、料理教室や小さなカフェを始め、2015年に今の場所で料理教室とカフェをスタート。シンプルで季節の野菜たっぷりの、心にも体にもやさしいレシピに定評がある。雑誌、WEB、広告で、レシピ提案やスタイリングなどで活躍。著書に『普段使いの器は5つでじゅうぶん。』(ジービー)など。
https://natural-foodcooking.jp/

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