日本の朝ごはん

一つ星シェフが率いるチームが届ける
幸せな朝ごはんを食べに「Hotel’s」へ。

2023/05/18

一つ星シェフが率いるチームが届ける幸せな朝ごはんを食べに「Hotel’s」へ。
一つ星シェフが率いるチームが届ける幸せな朝ごはんを食べに「Hotel’s」へ。

「日本の朝食で定番メニューは?」と聞かれて真っ先に思い浮かべるのは、ごはんと味噌汁、そして焼き魚という方は多いのではないでしょうか。そんな、ザ・定番の和朝食を、食材や調理方法のすべてにこだわり尽くし、特別な日の朝ごはんとして提供するお店があります。

今回は、2021年に東京・北青山にオープンした、架空のホテルをコンセプトにしたレストラン「Hotel’s(ホテルズ)」を訪ねました。

都会のなかの
オアシスのような場所で、
1日をスタートさせるという贅沢。

「Hotel’sは、オーナーシェフの鳥羽が、ホテルのレストランのようにいつでも特別な時間を過ごしてもらいたいという想いから生まれました。実際のホテルのようにモーニングから始まり、ランチ、ディナーと、それぞれ趣向の異なるメニューを提供しています」

そう話してくれたのは、「Hotel’s」の広報を担当する村田勇介さん。
オーナーシェフは、ミシュランガイド東京2020から4年連続一つ星を獲得し続ける、代々木上原のレストラン「sio(シオ)」の鳥羽周作シェフです。鳥羽シェフはJリーグ練習生や小学校の教員という異色の経歴の持ち主で、手がけるお店は固定概念にとらわれないユニークなスタイルが注目を集め、どの店舗も予約が取れない人気店ばかり。「Hotel’s(ホテルズ)」は、6店舗目になります。

エントランスにさりげなく掲げられたネームプレート。

東京の真ん中、都営住住宅跡地の再開発で生まれた、四季の自然があふれる「ののあおやま」の一角に立地。

表参道駅から徒歩5分という立地でありながら、緑が豊かで広大な敷地の一角にある「Hotel’s」。朝は清々しい空気が流れる9時にオープン。週末ともなれば家族連れで賑わうという公園ですが、平日の朝はのんびりとした穏やかな雰囲気で、特別な1日の始まりを予感させます。

店内に入ると、柔らかな朝日が差し込む明るい空間が広がります。オープンキッチンを中心にしたインテリアは、ゆっくりと食事を楽しむための椅子とテーブル、器やスタッフのユニフォームから音楽にいたるまで、心地よい上質なホテル時間を意識してこだわり抜いたそう。

エントランス横のテーブル席。座り心地を重視してオーダーしたという「マルニ木工」の椅子。

「朝ディナー」という
発想から生まれた、
皮がパリパリ、
肉厚でジューシーな
焼き鮭の朝定食。

「Hotel’s」のなかでもリピーターも多い人気メニューが、朝限定の「鮭定食」。

「もともとは、代々木上原のsioで、コロナ禍のときに夜がダメならかわりに朝の時間を楽しんでいただこうと考案した、『朝ディナー』で人気だったメニューなんです」

一品一品こだわり抜いて仕上げた、理想の朝ごはん「鮭定食」。

メニューは、「厚切り銀鮭の塩焼き」をメインに、おかわり無料の「炊き立てのごはん」、「白味噌のとん汁」、魚を醤油ダレに漬け込んだ大分の郷土料理「りゅうきゅう」、柚子と花椒が香る「ぬかづけ」、ふっくら炊き上がった「しらすの釜揚げ」、梅で味付けした「ほうれん草のおひたし」、具沢山の「ひじきの煮物」という、男性でも満足感のあるボリューム。実際に出勤前に立ち寄る、ビジネスマンも多いのだとか。

肉厚でジューシーな鮭は、パリパリの皮がこだわり。
あゆの魚醤とホワイトバルサミコ酢で味をつけた、おろしポン酢と一緒に。

昆布は60度、鰹節は85度で出汁をとった豚汁。味噌は京都で100年以上続く白味噌を使用。
塩気のある食材とのバランスを考えたときに、白味噌にたどり着いたという。

ごはんはおかわり無料。追加で卵を注文すれば、たまごかけごはんにすることも。
「おいしいと、6杯もおかわりされたお客さまも!」に納得。

焼き鮭の残り身をつかった自家製のふりかけや、
鳥羽シェフが惚れ込んだという国産唐辛子の大阪の老舗・やまつ辻田の「G7(極上七味)」、
香り高い牡蠣醤油など、こだわり抜いた主役級の調味料が脇をかためている。

「焼き鮭の一番の特長は皮のパリパリ感です。お出しする際にも、ぜひ一番最初に鮭の皮に箸を入れてくださいと、お声がけさせていただいています」

と、ホールスタッフの横溝千花子さん。実際に箸を皮にいれてみると、想像していた以上にパリっと切れて驚かされます。

「パリパリのひみつは、焼き方です。はじめに皮に穴を開け、焼いても縮まないようにしてから一度乾燥させているんです。そのときに、身は乾燥しないようにしっかりと保護しながら、焼く直前まで時間をかけて乾かしています。見た目でも皮の薄さが分かるくらいにまで乾燥させたら、皮を下にフライパンで焼きつけてからオープンでじっくりと火を通しています」

“おいしい”を通して、
「幸せの分母を増やす」ために。

惜しげもなく、最大のこだわりでもある鮭の焼き方のひみつを教えてくれた横溝さん。そこには、オーナーである鳥羽シェフの“おいしい”をもっとたくさんの人々と共有したいという想いがあると村田さんはいいます。

「実はYouTubeやInstagramなどでも、レシピを紹介しているんですよ。料理には著作権はないのでどんどん共有していきたい、そうすることで幸せの分母が増える。このHotel’sも、レストランという敷居を下げて、もうすこしカジュアルに特別な時間を過ごしていただきたいと作ったお店でもあります」

近頃は、“おいしい”を探す旅に日本各地へスタッフとともに出て、その土地で出会った地域資産をリスペクトとともに再構築してフルコースとして組み立てたディナーを提供する「Tabi」というイベントも不定期に開催しているそうです。

空間づくりから、食材や調味料、調理方法やメニュー構成まで、とことんこだわりぬいた鳥羽シェフ率いるチームの食へのあくなき探求を追体験できる、Hotel’s。最後にひとつ、「鮭定食」とともに提供される、こだわりのお茶もご紹介します。

「緑茶とほうじ茶をベースに、バジル、黒胡椒、ゆず、麦、陳皮の7種をブレンドしています。食前に飲むと、バジルの香りがふんわりと感じられ、食事中は、鮭茶漬けをイメージできる味わい。そして、食後はさっぱりと爽やかに締めることができます。ひとつひとつにこだわりがありすぎて、お客さまにも伝えたいことがたくさん。ついつい会話も弾みます(笑)

鮭定食専用にブレンドされたオリジナルティー。

オープンキッチン越しにスタッフと会話を楽しみながらゆっくりとすごせる、Hotel’s定番の和定食が食べられる都会のオアシスは、驚きや感動も提供してくれるホスピタリティに溢れたお店でした。 

Hotel’s(ホテルズ)

Hotel’s(ホテルズ)

住所:
東京都港区北青山3-4-3 ののあおやま民活棟2階
TEL:
03-6804-5699
営業時間:
モーニング9:00〜11:00(L.O.9:30)、
 ランチ11:00~14:30(L.O.13:30)、
 ディナー17:00~22:30(L.O.20:30)
モーニング9:00〜11:00(L.O.9:30)、
ランチ11:00~14:30(L.O.13:30)、
ディナー17:00~22:30(L.O.20:30)
定休日:
なし
URL:
https://www.instagram.com/hotels_kitaaoyama/

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